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太平洋戦争3(昭和18/1943)
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作詞 野村俊夫
作曲 万城目正

風吹きゃ嵐にならぬよう
雨ふりゃさぞや御苦労と
飛び行く鳥の影にさえ
我が子を偲ぶこの日頃
祈る心はただ一つ
晴れの手柄を勲を

南の空見りゃ目に浮かぶ
日の丸赤いあの翼
湧き立つ雲を朱に染め
戦い抜くか今日もまた
祈る心はただ一つ
晴れの手柄を勲を

天晴れ武者振り見せますと
涙に潤む文字の跡
その一言の嬉しさに
又込み上げる熱いもの
祈る心はただ一つ
晴れの手柄を勲を

今頃何処の空じゃやら
仰げば光る夜半の星
後れは取らぬこの母も
御国の為に散る覚悟
祈る心はただ一つ
晴れの手柄を勲を
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作詞 真巽久信
作曲 山田耕作

刃も凍る北海の
御盾と立ちて二千余士
精鋭挙るアッツ島
山崎大佐指揮を執る

時これ五月十二日
暁込むる霧深く
突如と襲う敵二万
南に迎え北に撃つ

陸海敵の猛攻に
我が反撃は火を吐けど
巨弾は落ちて地を抉り
山容ために改まる

血戦死闘十八夜
烈々の士気天を衝き
敵六千は屠れども
我また多く失えり

火砲は全て砕け飛び
僅かに銃剣手榴弾
寄せ来る敵と相撃ちて
血潮は花と雪を染む

一兵の援一弾の
補給を乞わず敵情を
電波に託す二千キロ
波頭に映る星寒し

折柄拝す大御言
生死問わぬますらおが
ただ感激の涙呑む
降りしく敵の弾丸の中

他に策無きにあらねども
武名はやわか汚すべき
傷病兵は自決して
魂魄共に戦えり

残れる勇士百有余
遥かに皇居伏し拝み
敢然鬨と諸共に
敵主力へ玉砕す

ああ皇軍の神髄に
久遠の大義生かしたる
忠魂の跡受け継ぎて
撃ちてし止まん醜の仇
作詞 逵原実
作曲 松井孝造 

一番乗りをやるんだと 
力んで死んだ戦友の 
遺骨を抱いて今入る 
シンガポールの街の朝

男だ何で泣くものか 
噛んで堪えた感激も 
山から起こる万歳に 
思わず頬が濡れて来る

負けず嫌いの戦友の 
遺品の国旗を取り出して 
雨に汚れた寄せ書きを 
山の頂上に立ててやる

友よ見てくれあの凪いだ 
マラッカ海の十字星 
夜を日に次いだ進撃に 
君と眺めたあの星よ

シンガポールは陥しても 
まだ進撃はこれからだ 
遺骨を抱いて俺は行く 
守ってくれよ戦友よ
作詞 大木惇夫
作曲 古関裕而

君よ別れを言うまいぞ 
口にはすまい生き死にを 
遠い海征くますらおが 
何で涙を見せようぞ

熱い血潮を大君に 
捧げて遂ぐるこの胸を 
がんと叩いて盃に 
砕いて飲もうあの月を

僕は遥かなツンドラの 
北斗の空を振るわすぞ 
君は群がる敵艦を 
南十字の下に撃て

誓い誓うて征くからは 
きっと手柄を立てようぞ 
万里の雲にうそぶけば 
波は散る散る雲の華
作詞 西条八十
作曲 古関裕而 

若い血潮の予科練の 
七つボタンは桜に錨 
今日も飛ぶ飛ぶ霞ヶ浦にゃ 
でかい希望の雲が湧く

燃える元気な予科練の 
腕は黒鉄心は火玉 
さっと巣立てば荒海越えて 
行くぞ敵陣殴り込み

仰ぐ先輩予科練の 
手柄聞く度血潮が疼く 
ぐんと練れ練れ攻撃精神 
大和魂にゃ敵は無い

生命惜しまぬ予科練の 
意気の翼は勝利の翼 
見事轟沈した敵艦を 
母へ写真で送りたい
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